「会議体」という用語を耳にしたものの、「普通の会議と何が違うのか」と疑問に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか? ときに「会議」と同じような意味合いで使われてしまうこともありますが、実は両者には明確な違いがあります。
そこで本記事では、会議体の概要や通常の会議との違い、またメリットなどを解説します。「会議体という言葉をなんとなくでしか理解していない」という方は、ぜひご覧ください。
会議体とは?
会議体とは、ある特定の目的を達成するために関係者が集まり、意思決定を行うための「会議の枠組み」のことです。会議を実施する目的・参加者・開催頻度・話し合いの際のルールなどを定めて、中長期的に運用します。
たとえば「部門の活動方針を決めるために、毎月第1水曜日に課長以上の役職者が集まって話し合う」というのは、会議体に該当します。一方で、連絡事項を共有するためだけの単発の会議や、特に目的が設けられていない会議などは、会議体とよぶことはありません。
会議との違い
会議体と一般的な「会議」の違いは、「参加者全員が意思決定に参加するかどうか」にあります。
会議体では、参加者全員が1つの議題について意見を出し合い、最終的な結論をまとめていきます。個人ではなく、会議体という「組織」が意思決定の主体となるわけです。
対して、ただの会議の場合は、必ずしも参加者全員が意見を出す必要はありません。中心的な参加者だけが率先して意見を出し、それをもとに全体の結論をまとめる、というふうに進めることも可能です。
「参加者全員が意思決定に必ず関与する」のが会議体、「意思決定のプロセスが明確に決まっていない」のが一般的な会議、と理解しておけばよいでしょう。
会議体の具体例
会議体の具体例としては主に以下が挙げられます。
会議体の具体例
- 取締役会
- 経営会議
- 部門会議
- 事業やプロジェクトなどの進捗報告会議
- キックオフミーティング・成果報告会
- 採用会議
- 1on1ミーティング
会社の経営方針に大きく影響する会議から、1on1ミーティングのような小規模なものまでさまざまです。しかし、いずれも何らかの目的が設定されており、一定の周期で開催するという点では共通しています。
会議体のメリット
会議体を運用するメリットとしては、主に以下の4点が挙げられます。各メリットの詳細は以下の通りです。
会議体のメリット
- 議論を公平に進めやすい
- 1つの議題に集中して議論できる
- 参加者からの意見が出やすい
- 参加者同士の結束力が強まる
議論を公平に進めやすい
会議体を開催するメリットとしては、議論を公平に進めやすいという点が挙げられます。
参加者全員が意思決定に参加するということが前提にあるため、会議体では特定の社員の意見だけが重視される、という事態が発生しにくい傾向にあります。もちろん、ほかの参加者が賛同するのであれば、一人の意見に基づいて結論を出すことも可能です。その場合でも、公平性は担保されているといってよいでしょう。
1つの議題に集中して議論できる
1つの議題について集中的に議論し、効果的に結論を出せる点も会議体のメリットです。
会議体では取り上げる議題が1つに絞られているうえに、その議題に関係している社員だけが基本的には参加します。そのため、議論が発散することが比較的少なく、無駄なく意思決定を行うことが可能です。
参加者からの意見が出やすい
先述した通り、会議体では参加者全員の意見が尊重されます。この前提があることで「意見を出しても無視されることがない」という安心感を参加者が得られるため、活発な意見出しが期待できるでしょう。
参加者同士の結束力が強まる
会議体の参加者は基本的に固定され、同じ面子で中長期的に議論を行うことになります。その過程で交流が盛んになれば、参加者同士の結束力は自然と強固になっていくでしょう。
参加者同士の結束力が強くなれば、議論もより活発に行われるようになり、スピーディーに意思決定を行えるようになります。また、会議体を通じて構築されたつながりは、普段の業務においても有効活用できると考えられます。
会議体を実施する際の注意点
さまざまなメリットがある会議体ですが、実際に運用する際は以下の2点に注意しましょう。
参加者を選抜する必要がある
会議体を開催する際は、必ず参加者の選抜を行いましょう。取り上げる議題への関係が薄い社員が参加してしまうと、議論が本筋から外れてしまったり、意見がまとまらなくなったりするおそれがあるためです。
異なる考え方や意見を持つ社員を集めること自体に問題はありませんが「会議体の議題に関する一定の経験や知識を持っている」という線引きはする必要があります。会議体を開催する前に、その線引きをどのように行うかを検討することが大切です。
明確な目的がないと議論が非効率的になる
会議体を開催する目的が明確になっていないと、議論の方向性が定まらず、ただ時間を浪費するだけの会議になってしまうでしょう。また、当初は明確な目的があったものの、回を重ねるごとに形骸化してしまう、ということも起こりえます。
会議体は「特定の目的を達成する」必要がある場合に開催するものです。達成すべき目的がそもそもないのであれば、会議体という形式を選ぶ必要はありません。参加者の時間を無駄にしないためにも、そもそも会議体を開催する必要があるのか、また開催するなら何を目的とするのかを、事前にしっかりと考えましょう。
関連記事:会議を効率化する具体的な方法
会議体を設計する際の流れ
会議体を新しく開催する際は、以下の順番で詳細を詰めていくのがおすすめです。
会議体を設計する際の流れ
- 会議体を実施する目的を決める
- 参加する社員を選定する
- 日時と場所を設定する
- アジェンダを検討する
- 会議の時間配分を決める
まずは、会議体を開催する目的を設定しましょう。そのうえで、その目的を達成するのに必要な参加者を選定します。この際、議長やファシリテーター、議事録係などもあわせて決めておけると理想的です。
参加者の選定後は、会議体のスケジュールや開催場所の検討に移ります。参加者が欠ける回ができる限り出ないように、全員の予定を考慮したうえで開催頻度や曜日、開始時間などを決定します。場所に関しては、参加者全員を無理なく収容することが可能で、外部からの騒音が聞こえにくい会議室を用意できると最適です。
会議体の大枠が定まったら、初回の会議のアジェンダを検討します。この際、取り上げる議題が多くなりすぎないように注意してください。1つの議題に割ける時間が少なくなり、議論を落ち着いて進められなくなってしまうためです。2回目以降の会議のアジェンダについても、同じ要領で議題を選定することをおすすめします。
最後に、会議を進める際の時間配分を設定します。アジェンダを踏まえて、限りある時間を効果的に使えるようなタイムスケジュールを考えましょう。
会議体を進行する際のポイント
会議体をより実りあるものとするうえで重要となるのが、以下のポイントです。会議体を進行する際はこれらのポイントを意識しましょう。
会議体を進行する際のポイント
- アジェンダを事前に共有する
- 資料は必要最低限にとどめる
- 決められた時間内に終える
- 参加者全員で意思決定する
アジェンダを事前に共有する
会議体の各回のアジェンダは、事前に参加者へ共有することをおすすめします。アジェンダを把握していれば参加者が事前に意見をまとめてこられるため、議論をより効率的に進められるようになります。
資料は必要最低限にとどめる
会議で使用する資料を必要以上に増やさないことも大切です。
大量の資料を配布するとなると、用意する側だけではなく確認する側にも大きな負担がかかってしまいます。また、会議中に資料に目を通す時間が増えて、肝心の議論がおろそかになってしまう可能性もあります。
このような事態にならないように、配布する資料は最低限にとどめる必要があるのです。
決められた時間内に終える
事前に決めたタイムスケジュール通りに会議を終える、という意識を持つことも、会議体をスムーズに進行するうえでは欠かせません。
参加者がタイムスケジュールを意識できていないと、1つの議題に割く時間が増えて、議論が非効率的になってしまいます。
また、時間を超過することが常態化すると、参加者が会議体に割く時間がトータルで大幅に増えてしまうでしょう。そうなると、本来の業務にも支障をきたしてしまうかもしれません。
意見が多く出るのは悪いことではありませんが、その結果会議体の生産性が下がっては本末転倒です。各回の議題を絞り、さらにタイムキーパーを置くなどして、終了時間までに会議を終えることを徹底しましょう。
関連記事:長時間会議で発生するコストと削減策
参加者全員で意思決定する
会議体の基本は「参加者全員が意思決定に関与する」ことにあります。この点を失念すると、発言力のある参加者の意見だけで結論が決まるようになり「議論を公平に進めやすい」という会議体のメリットが損なわれてしまうでしょう。
議長やファシリテーターが会議をしっかりとコントロールし、全員が発言しやすい雰囲気をつくることが、この問題の解決策として挙げられます。また、参加者を選定する段階で、各人の性質や相性を見極めることも重要です。
関連記事:成果を出す会議の進め方と司会のコツ
会議体を開催する会議室を選ぶ際のポイント
どこの会議室で開催するかによって、会議体をスムーズに進められるかどうかは変わってきます。そこで意識したいのが、以下の4つのポイントです。
会議体を開催する会議室を選ぶ際のポイント
- 参加者の人数に対して十分な広さを確保できるか
- ソーシャルディスタンスを確保できるか
- 各参加者が働くオフィスからのアクセスは良好か
- 会議に必要な設備・備品があるか
参加者が余裕を持って座れるように、人数に対して十分な広さのある会議室を選びたいところです。また、ソーシャルディスタンスを確保するうえでも、会議室の広さは重要です。
くわえて、会議室を選ぶ際は「社内のどこにあるのか」についても考慮する必要があります。特に、自社ビルの階層が多い、あるいは社屋がいくつかの建物からなるなどの場合には、アクセスが極端に悪くなる参加者が出ないように注意してください。
このほか、会議室に備えられている設備や利用可能な備品なども、選定の要となるポイントとなります。会議の際に不都合が生じないように、ホワイトボード・モニターの有無や、電源タップの数などを確認しましょう。
関連記事:人数に合う会議室レイアウトの選び方
社内で会議室を管理できていない場合の対処法
社内の会議室を管理できていないと、そもそもどこが空いているのかが把握できません。そうなると、会議体を開催する前に、空いている会議室を探して回るという余計な手間が発生してしまいます。
そのような場合には、会議室を一括で管理できるシステムを導入するのがおすすめです。
管理システムを導入すれば、社内の会議室の空き状況・利用状況を、PCやスマートフォンから簡単に把握できるようになります。どこの会議室が空いているのかを関係各所に確認する手間がなくなるので、会議体をスムーズに開催できるようになるでしょう。
会議体とは、特定の目的を達成するために関係者が話し合うための枠組み
会議体とは、特定の目的を達成するために設けられた「会議の枠組み」のことです。開催する目的や必要な参加者、開催頻度などを定めて、そのルールに従って運用します。
一般的な会議とは「参加者全員が意思決定に参加する」という点において違いがあります。会議体を開催する際はこの点を常に意識し、1人の意見だけが重視されることがないように議論を進めましょう。
「会議体を開催する前に、まず会議室を一括で管理できるようにしたい」とお考えであれば「Acall」の導入をご検討ください。Acallに備えられた「会議室チェックイン」機能を活用すれば、会議室の予約・利用状況をリアルタイムで把握することが可能です。また、ファシリテーション機能も備えているため、会議時間が当初の予定を超えないようにするうえでも役立ちます。

