座席を自由に選べる環境を導入したものの、誰がどこにいるのかわからず、業務の効率が落ちてはいないでしょうか?
人探しに時間がかかると、社員のストレスが増加してしまいます。
本記事では、フリーアドレスで居場所がわからなくなる原因や業務への影響を解説します。
追加費用なしで試せる運用ルールからデジタル技術を用いた解決策まで、自社にあう仕組み選びのポイントもお伝えしますので、参考にしてください。
フリーアドレスで居場所がわからなくなる背景
座席を固定しない働き方は、社員同士の交流を促しオフィスの空間を有効活用できるメリットがあります。
しかし、各自が自由に移動できるため、特定の人物を探そうとした際に居場所がすぐにつかめない状況が生じます。
大規模のオフィスやフロアが複数にまたがる環境では、目視で全員を把握するのは困難です。
出社と在宅勤務を組み合わせた働き方が定着したことで、出勤状況そのものが不透明になりやすい面もあります。
誰がどこにいるかを共有する仕組みがないまま制度だけを先行させると、このような問題が顕著に表れます。
居場所がわからないことで起きる4つの業務への影響
特定の社員を見つけられない状態を放置すると、日常のさまざまな業務に支障をきたします。
見えない時間のロスが積み重なり、組織全体の生産性を下げる要因になるでしょう。
具体的にどのような影響があるのか、以下4つをお伝えします。
- 電話の取り次ぎができなくなる
- 急ぎの相談や報連相が後回しになる
- 上司が部下の状況を把握しにくくなる
- 緊急時の対応が遅れる
これらの問題は現場の社員にストレスを与えるため、早急な対策が求められます。
電話の取り次ぎができなくなる
外部から電話がかかってきた際、担当者がフロアのどこにいるかわからないと、スムーズに電話をつなげません。
保留にしたまま社内を探し回る状況が続くと、顧客や取引先をお待たせすることになり会社の印象を損ねます。
さらに、電話を受けた社員も自分の業務を中断して人探しに時間を奪われるため、全体の作業効率が低下します。
何度も折り返しの連絡をお願いする手間が発生し、双方にとって負担となるでしょう。
営業部門や顧客対応の多い部署では、この取り次ぎの遅れが直接的な機会損失につながるおそれもあります。
急ぎの相談や報連相が後回しになる
業務を進めるうえで、確認や相談をすぐに行えないのは、フリーアドレスのデメリットといえます。
相手の姿が見えないとチャットやメールで連絡するしかなく、返信を待つ間に作業が止まります。
急ぎの用件や複雑な内容を直接口頭で伝えたい場合、相手を探す手間を嫌って連絡自体を後回しにしがちです。
その結果、報告や連絡の漏れが発生し、業務上の重大なミスを引き起こす原因となりかねません。
気軽な声がけから生まれるアイデアの共有も減少し、フリーアドレス本来の目的である活発なやり取りが失われるでしょう。
上司が部下の状況を把握しにくくなる
管理職にとって、部下の状況をつかむことは業務管理の土台となります。
誰がどの席でどのような業務に取り組んでいるのかが見えないと、適切なタイミングで声がけやサポートを行えません。
悩んでいる部下がいても気付くのが遅れ、モチベーションの低下や離職を招く原因になり得ます。
勤怠管理の面でも、実際に出社して業務を開始しているのか判断しにくいという問題が生じます。
成果物だけでの評価に偏りやすくなり、プロセスを適切に評価するマネジメント体制の維持が難しくなるでしょう。
緊急時の対応が遅れる
災害が発生した際やシステム障害などの緊急事態において、速やかな安否確認や状況把握は欠かせません。
しかし、誰がどこにいるかわからない環境では、避難の指示や人員の点呼に時間がかかります。
特定のフロアに取り残されている社員がいないかを確認しづらくなり、安全確保に影響するおそれがあります。
社内で急病人が出た場合や外部からのクレーム対応など、即座に担当者や責任者を呼ばなければならない場面でも対応が後手に回ります。
追加費用なしで試せる運用ルールによる居場所共有の3つの方法
新しいシステムを導入しなくても、日々のルールを少し工夫するだけで人探しの手間を減らせます。
費用をかけずに実践できる、以下3つの方法を取り上げます。
- チャットツールやカレンダーに所在を入力する
- オフィスをエリアに分けて部署の居場所を大まかに決める
- ホワイトボードの座席表でアナログ管理する
自社の規模や社風にあわせて、現場に負担の少ない方法から試していくとスムーズに浸透します。
チャットツールやカレンダーに所在を入力する
業務で日常的に使っている連絡用のツールや、スケジュール管理のソフトを活用して居場所を共有する方法です。
朝の業務開始時に、本日はどの座席やフロアで作業するかをチャットのステータス機能に記入します。
または、個人の予定表に勤務場所を登録し、誰でも閲覧できるように設定しておきます。
新たなソフトを覚える負担がなく、社員が慣れ親しんだ画面で完結するため定着しやすいのが特長です。
ただし、入力の手間を面倒に感じて更新を忘れる人が増えると機能しなくなるため、毎日の記入を促す働きかけが求められます。
オフィスをエリアに分けて部署の居場所を大まかに決める
自由な席選びとするのではなく、部門やチームごとに使用できる範囲をゆるやかに制限する手法です。
たとえば、営業部はこのエリア、開発部はこちらのスペースといった具合に大枠のルールを設けます。
この方法なら、特定の人物を探したいときに対象のエリアへ向かうだけで済むため、オフィス全体を歩き回る労力を省けます。
部内のコミュニケーションも確保しやすくなり、チームの一体感を維持しながら自由度を持たせることが可能です。
ホワイトボードの座席表でアナログ管理する
オフィスの入り口や目立つ場所に平面図を描いたボードを用意し、各自の名前を書いた磁石を貼り付けて管理するやり方です。
出社した際に自分の座る位置へ磁石を動かし、退勤時は元の場所に戻します。
誰がどこにいるのかを一目で把握でき、デジタル機器の操作が苦手な社員でも簡単に扱えるのが強みです。
導入の手間も少なく、数千円の備品代だけでその日のうちから始められます。
しかし、在宅勤務中の社員からは確認できない点や、別の階に移動した際の更新忘れが起きやすい点には注意して運用しましょう。
居場所を把握するための座席管理の仕組み化
運用ルールだけでカバーしようとすると、社員の入力忘れや更新の手間といった新たな負担が生じがちです。
課題を解決するには、専用のシステムを利用した仕組み化が適しています。
デジタル技術を活用した、以下3つの方法を紹介します。
- 座席の事前予約や一元管理ができるクラウドシステムを使う
- QRコードを活用してチェックインし在席状況を共有する
- ビーコンやWi-Fiで居場所を自動的に検知する
それぞれ見ていきましょう。
座席の事前予約や一元管理ができるクラウドシステムを使う
インターネット経由で利用できるクラウド管理システムを導入し、出社前に使いたい席をスマホやパソコンから確保する仕組みです。
画面上の見取り図で、誰がどの席を予約しているかリアルタイムで確認できます。
空席を探す時間を省けるうえ、「フリーアドレスで席が足りない」といった出社人数の偏りによるトラブルも未然に防げるでしょう。
同時に、会議室の予約状況もまとめて管理できる製品が多く、施設全体の効率的な運用が実現します。
席の利用データを蓄積して、レイアウト変更の分析に活かせるのも利点です。
QRコードを活用してチェックインし在席状況を共有する
各デスクにQRコードなどを貼り付けておき、社員が着席した際にスマホで読み取って利用を開始(チェックイン)する方法です。
読み取った瞬間に座席管理の画面上に自分の名前やステータスが反映され、周囲に現在地を知らせられます。
予約の手間を省きつつ、いまそこにいるという情報を共有できるのが特徴です。
退席時にも読み取り操作を行うことで、空席になったことがすぐにシステムへ反映されます。
手軽な操作で所在を把握でき、予定表への入力忘れによる情報のズレといった課題も解消されるでしょう。
ビーコンやWi-Fiで居場所を自動的に検知する
社員が操作を行う負担をなくすため、電波を用いて位置情報を自動で取得する仕組みです。
社員証と一緒に持ち歩く小さな発信機(ビーコン)や、個人のスマホから発せられる信号をオフィス内の受信機が捉えます。
本人が意識しなくても、社内のどこを移動しているかが地図上にリアルタイムで表示されます。
別のフロアへ移動した際なども、必要に応じて所在状況を把握できるのが特長です。
精度の高い機器を設置する初期費用はかかりますが、毎日の入力作業がなくなるため運用が定着しやすい方法です。
自社に合う座席管理の仕組みを選ぶときの3つの確認ポイント
システムを導入してもうまく活用されなければ、結局は元の状態に戻ります。
投資に見合う効果を得るためには、自社の働き方や社員の属性にあわせた製品選びが欠かせません。
導入後に失敗しないための基準として、以下3つを解説します。
- 全員が毎日無理なく使い続けられる操作性か確認する
- 社内の既存ツールとの連携に対応しているか調べる
- 無料プランや試用から始めてコストと機能のバランスを見極める
現場の声を聞きながら、使い勝手と機能のバランスを慎重に判断して選定を進めましょう。
全員が毎日無理なく使い続けられる操作性か確認する
どれほど優れた機能を持っていても、操作が複雑だと社員は使わなくなるかもしれません。
毎日の出退勤や離席のたびに操作が発生するため、直感的に扱える画面設計が求められます。
スマホから数回のタップで完了するか、文字が小さくて見づらくないかなど、幅広い年代の社員が迷わず使えるかを確認します。
読み込み速度が遅いと毎朝のストレスになるため、動作の軽快さも確かめておきましょう。
導入前にデモ画面を触ってもらい、デジタル機器に不慣れな部署の意見も取り入れると安心です。
社内の既存ツールとの連携に対応しているか調べる
すでに全社で利用しているチャットや予定表などのソフトと、情報を連動できるかどうかもポイントです。
別の画面を開いて二重に入力しなければならない状況は、業務の効率を下げます。
普段使っている連絡ツールから直接座席を予約したり、出社予定を連動させたりできると社員の負担を減らせます。
従業員の異動や入退社があった際、人事情報と連動して名簿が一括で更新される機能も、システムを管理する総務担当者にとって手間を省ける仕組みです。
現在の業務フローに違和感なく溶け込む製品を選ぶことで、社内への浸透が早まるでしょう。
無料プランや試用から始めてコストと機能のバランスを見極める
いきなり高額なシステムを全社に一斉導入するのは、期待した効果が出なかった場合のリスクが高くなります。
まずは一部の機能だけを利用できる無料の製品や、期間限定のお試しプランを提供しているサービスを探してみましょう。
特定の部署だけで1ヶ月ほど実際に運用してみて、操作性や効果を測定します。
その結果をもとに、位置情報の自動検知まで含めるか、予約機能だけで十分かといった自社に必要な機能を見定めます。
まとめ:フリーアドレスでも社員の居場所を把握して業務をスムーズに
座席を自由に選べる環境では、運用ルールの見直しにくわえて、デジタルによる仕組み化を取り入れることで業務の無駄を減らせます。
自社の働き方にあう操作性や、既存ツールとの連携機能を比較して適した方法を選んでください。
Acallは、あらゆるデバイスから座席や会議室の予約を行えるシステムです。
チェックイン管理により利用状況をリアルタイムで同期し、リモートワーク時でもチームへ現在地やステータスを共有できます。
働きやすいオフィス環境作りに向けて、ぜひ導入をご検討ください。
