お使いのブラウザーでは表示が崩れている可能性があります。

Google ChromeMicrosoft Edgeなどのブラウザーからご覧ください。

建設業としてオフィスの新しい在り方を体現。フリーアドレス制とIT活用で生産性が向上

記事公開: 2022年12月15日
株式会社橋本組
業界: 建設
従業員規模: 101 ~ 500名

代表取締役社長 橋本 真典様(写真左) IT支援室 上級職 津島 一実様(写真右)

利用機能
働き方
導入背景
  • オフィス移転で「会社に行きたくなるオフィス」づくり
  • コミュニケーション活性を目指したフリーアドレス制の導入

創業100年をむかえる株式会社橋本組さまは、公共工事・民間工事・住宅など幅広い領域で建設業を展開しています。静岡県の代表的な企業として知られる同社は、日本全国を拠点に成長を続け、1922年にベトナムに進出しました。世界を舞台に事業成長を加速させるべく、職場環境の革新を続ける代表取締役の橋本さんとIT支援室の津島さんに、実施されている取り組みやAcall導入の背景についてお話を伺いました。


新しいオフィスの在り方は「会社に行きたくなるオフィス」

新社屋の完成おめでとうございます。今回新たに建設された理由をお伺いできますか?

コロナ禍を機にオフィス不要論が出てきたことが大きな理由です。弊社はオフィスに関する事業も手掛けているので、オフィスの必要性はわかっているつもりですし、思い入れもあります。それであれば、弊社をモデルにして、オフィスの必要性を示そうと考えました。コロナ禍を機にオフィスの在り方が変わっていくなかで「会社に行きたくなるオフィス」を作りたかったんです。

結果的に社員も楽しそうにやっているので良かったなと思います。一時はリモートワークも取り入れましたが、やっぱりみんなと一緒に仕事をした方が楽しいですね。コロナが広がったピーク時はリモート勤務が3割をこえる形でしたが、今は基本的に出社しています。

2022年9月に完成した新社屋

開放感を意識したオフィスフロア

焼津の美しい景色を望むことができる休憩スペース

コミュニケーション活性化を目的にフリーアドレス制を導入

オフィス移転と同時にフリーアドレス制を導入された理由を教えてください。

フリーアドレス制の導入は社内コミュニケーションの活性化が目的です。新社屋の構造もコミュニケーション活性化を意識して設計しました。例えば、建物中央に設けている吹き抜けの階段は、偶発的にさまざまな部署の人とすれ違って挨拶するきっかけになるように、どのフロアに行くにも必ずそこを経由する動線設計にしています。また、すぐに打合せができるように机や席をカスタマイズできるスペースを多く設置するなど、コミュニケーションをとるための工夫を随所に施しました。

カスタマイズできるコミュニケーションスペース

偶発的なコミュニケーションが発生する動線を設計した建物中央の吹き抜けの階段

イベントなどを開くことができるスペース。社内だけではなく、地域の人々にも開放している。

実際にフリーアドレス制になっていかがですか?

フリーアドレス制になってから毎日さまざまな部署の社員が隣の席になったりするので、これまで話したことがない社員とも話す機会が増えました。旧社屋は固定席かつ部署ごとにフロアが分かれていて、他部署の社員と話す機会が少なかったんです。コミュニケーションの機会が増えて、仕事の話をすることもありますし、他愛もない話もするようになりました。特に部署を横断したプロジェクトで多くの時間を費やす際には、部署関係なく近くで仕事ができるので、業務上のコミュニケーションもスムーズになりました。

コミュニケーション活性化のために運用面でもルールを設けていて、社員は2日連続して同じ席で仕事をしないこと、部門長以上の役職者は毎日フロアを変える運用にしました。毎日異なる場所で仕事をするので、良い気分転換にもなっていますね。

インタビューに答えてくれた社員の皆さま(左から:営業部 天野 雄登さん、営業部 深澤 歩夢さん、設計部 上級技術者 川合 踊子さん)

フリーアドレスでも誰がどこにいるかわかるように

Acall導入の背景について教えてください。

新社屋の完成と同時にAcallを導入しました。新社屋は、2階から5階まで全てフリーアドレスにしているので、誰がどこにいるかわからないと困ると思い、ホテリング(座席予約)と会議室予約のシステムを探し始めました。他社のシステムも含めて検討していたのですが、いろいろな制約が多く悩んでいたところ、たまたま訪問した取引先でAcallを導入していて「これ何ですか?」と聞いてご紹介いただいたのがAcallとの出会いです。

社員に負担がかからず、導入ハードルが低いことが決め手に

Acall導入の決め手はどのような点でしたか?

決め手は大きく分けて2つあります。まず1つ目は導入ハードルが低かったこと。前述のとおり複数サービスを検討したのですが、いろいろな制約が多かったんです。例えば、GPSを使うタイプだと、建物の中は外で使うGPSと違って細かい位置情報が必要になるので、その場所ごとにハードウェアを設置しなければならず、多くの初期投資が必要でした。AcallはQRコードを採用していて初期投資の負担が少なく、それが導入のしやすさに繋がりました。

2つ目は、社員に負担をかけずに利用できることです。やっぱりそこが一番で、AcallはQRコードを読み込むだけなので「これなら社員に負担をかけずに導入できる」と思い、導入を決めました。今まで固定席でフリーアドレス制に馴染みがなかったので、慣れない環境に加えて作業が増えるのは手間ですし、みんなやらないかなと思ったんです。導入して1ヶ月ですが、朝出社すると同時にチェックインするのを仕事の一つにしてくれているので、Acallにして良かったなと思います。

会議室に設置されたAcall Meeting

顔写真の設定は魅力的。使い方も簡単でした。

実際にAcallを使ってみていかがですか?

簡単にチェックインできるので慣れるまで時間がかからなかったです。顔写真を設定できるのも良いですね。最近急速に人数が増えて「あの人だれ?」となることが多くなってきているので、Acallで表示される顔写真を見て、お互いの顔を覚えられるので助かっています。

IT支援室 上級職 津島 一実さん

業務効率化が進む一方、コミュニケーション機会が減少
社内SNS活用で疎外感を軽減して対話のきっかけに

コミュニケーション活性化を重視し始めた理由についてお伺いできますか?

業務が効率化するとともにコミュニケーションの機会が減ってきたのが大きな理由ですね。コミュニケーション活性化においては、主に2軸に分けて取り組みをしています。

1つ目は、オンラインでのコミュニケーション活性化です。約10年前から社内SNSを設けていて、社員全員が自分のページを開設しています。社内SNSでは日報を毎日書くルールにしています。日報といっても堅苦しいものではなく、写真を投稿するだけの人もいます。すごく長い文章を書いていたり、写真率が高かったり、人によって個性が出ますね。「今日の富士山」と「今日のお昼ごはん」の投稿がすごく多いです(笑)他愛もない投稿をきっかけに親近感が沸いたりするので、今後も続けていきたいなと思っています。

普通の会社だとありえないと思うのですが、不満とか愚痴を日報に書く人も多いんです(笑)それは決して悪いことばかりでもなくて、みんなが見えるところで投稿しているので「なにかあった?」と聞くことができますし、対話するきっかけになります。なかなか対面のコミュニケーションでは全員の声を拾いきれないので重宝していますね。

やっぱり誰かが自分のことを見てくれているんだなと感じられると疎外感や孤独感がなくなりますし、オンラインだったら東北や九州の社員も参加できるので、とても良いですね。トップダウンには限界があるなと感じているので、特に社内SNSでは声を上げやすいようにフラットな雰囲気を大事にしています。

2つ目は、リアルでのコミュニケーション活性化です。社員懇親会の補助制度とサークル活動を設けています。以前は、コミュニケーションが足りない部分は社内SNSで補おうと考えていたのですが、やっぱりリアルでの会話も必要だと感じるようになりました。とは言え、社員に「もっと社内でコミュニケーションをとって」と伝えても、社員はどうすれば良いかわからない。それであればと、月に1回ランチや飲み会などの懇親会の費用の一部を会社で負担することにしました。

代表取締役社長 橋本 真典さん

全部署をローテーションする「14ヶ月研修制度」で部署間の対立を解消

その他に取り組まれていることがあれば教えてください。

弊社の象徴的な制度に「新入社員の14ヶ月研修」があります。部署間の壁をなくすことを目的に、新入社員が14ヶ月にわたり全部署をローテーションするシステムです。

業界問わずよくある話だと思うのですが、以前は営業部と技術部の対立で嫌な空気があり、それを解消したかったんです。それぞれに言い分があって、どちらも正しい。これはお互いの仕事を理解する機会が少ないからだと考えました。

新入社員以外でも技術職と営業職で人事ローテーションを始めて、今ではその対立もほとんど解消されました。配属や部署異動の際には、社員と部署の希望を掛け合わせて所属を決定しています。新入社員も配属されたら永久的にその部署ではなくて、会社都合でお願いをする時もあれば、本人都合で変わる時もあります。

それを経験した新入社員からも「さまざまな部署の方と関わりが持てる」「何かあった場合に相談しやすい」と好評です。約20年前から部署のローテーションを始めて、それから約5年後に効果を感じ始めました。

技術と営業の両方がわかると業務上でも知見の相乗効果が生まれますし、部署間の壁をなくすだけではなく社員の成長としても、技術と営業の両方がわかる人間をたくさん育てたいですね。集団において、全体の2割の人間が意欲的に働き、6割が普通に働き、残りの2割が怠け者になるとされている「2対6対2の法則」がありますが、変えられることだと思っています。

コミュニケーションスペースで打ち合わせをする社員の皆さま

生産性向上にゴールはない。ITツールで時間を創出して事業を成長させる

制度導入に加えて、ITツールを積極的に導入されているのですね

基本的に怠けもので面倒くさいことはしたくないんですよ(笑)以前はiMacを1人1台支給していました。当時はすごく費用が高かったのですが、生産性は劇的に変わりましたね。スマートフォンも約10年前にiPhoneが日本で発売された直後に社員全員に貸与して、現在もその運用は変わっていません。

新社屋でも、これから各席の標準をダブルモニターにする予定です。社員の人数分の外部モニターを入れるのは費用がかかりますが、1週間もあれば元が取れてしまいますし、労働生産性が全然違います。実際に作業時間を鑑みても、そういったデバイスやツールを導入した方が会社にとっても圧倒的にプラスですね。

業務の効率化やコミュニケーション活性化など、これまで様々な取り組みを通じて会社を良くしてきましたが、今のデバイスやツールがあれば、もっと早く変えられたと思います。今はDXが流行りでもありますけど、本質はデジタル技術を使って時間を生み出すこと。良いデバイスやツールを積極的に導入することによって時間を生み出すことが大事だと考えています。そして生み出された時間で稼ぐ。それが会社として一番大事なところだと考えています。

今後も労働生産性をあげて時間を生み出し、稼げる状態にしていくことは、ゆるぎなく続けていきます。稼ぐことで社員に還元することもできますし、社会へ貢献することもできる。そこにゴールはありません。

各所に設置されたダブルモニター

生産性への向き合い方に感銘を受けました。ITツール活用の考え方や独自の取り組みは異なる業界の会社にとっても参考になりそうですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!

お気軽にお問い合わせください

その他の導入事例

認証番号: ISA IS 0170 (本社のみ)
© 2024 Acall Inc.