システム導入で終わらせない。空予約削減と紙の受付票廃止を実現した会議室・来客管理DX


総務部 総務課長 木田 洋幸 様
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個人・法人向けに幅広い金融サービスを提供する岡三証券株式会社は、100年を超える歴史を持つ証券会社として事業を展開しています。金融機関として高いセキュリティ要件が求められる環境の中で、会議室運用や来客対応のDXをどのように進めるべきか。ファシリティ管理、経費精算、車両管理など、会社運営を支える業務全般を担う総務部が、全社的なDXの流れに合わせて進めた会議室・来客管理システムのリプレイスについて、総務部 総務課長の木田様にお話を伺いました。
Acall導入の背景
Acall導入を検討されたきっかけは何だったのでしょうか。
以前使っていた会議室・来客管理システムがオンプレミス型で、保守が終了するタイミングを迎えたことがきっかけです。システム自体に大きな不満があったわけではありませんが、会社として「クラウド型に移行する」という判断がありました。
総務課とシステム部門が共同で複数社のサービスを比較し、プレゼンを受けたのが4社。その中から最終的に2社に絞り込みました。
選定の決め手は「受付担当者にとってわかりやすい」こと
最終的にAcallを選ばれた理由を教えてください。
正直に言うと、社員側の操作性はどのサービスも大きな差はありませんでした。予約を取るだけなら、どのサービスからも割と直感的に使うことができます。
一方で、私たちが最も重視したのは受付担当者の視点です。来社予約が時系列で一覧表示され、 「どのお客様が、どの部屋に、誰を訪ねて来ているのか」 が一目で分かること。
当日の予約一覧画面を見ながら「〇〇社の△△様ですね」と確認し、すぐに予約者へ内線連絡ができる。この流れが止まらないことが重要でした。
他社サービスでは、部屋を選択してからでないと予約を確認できないものもあり、受付業務としては使いづらいと感じました。最終的には、受付担当者が「Acallが一番見やすい」と評価したことが決め手になりました。

総務部 総務課長 木田 洋幸様
空予約を防ぐ自動キャンセル機能
自動キャンセル機能についてはどのように評価されていますか。
以前は「とりあえず会議室を取っておく」ような予約が多く、実際には会議室が使われていない予約が発生していました。来社を優先したいのに部屋が空かず、トラブルになることも少なくありませんでした。
Acallでは、会議室にチェックインしなければ予約が自動でキャンセルされます。「使わなければ消える、空いていれば次の人が使える。」というルールを徹底したことで、空室率や稼働状況は明らかに改善したと感じています。

会議室の外にAcall Meetingを設置している
紙の受付票を廃止。DXは運用で決まる
導入後、運用面で工夫された点はありますか。
大きかったのは、紙の受付票を廃止したことです。以前は、システムでの会議室予約とは別に受付票を提出してもらっていました。受付票には、来社日時、訪問先部署・担当者名、来客者の会社名・氏名などの情報が含まれており、受付担当者が来社内容を確認し、スムーズに案内できるようにするためのものでした。 Acallでは来社アポイントとして必要事項をすべて入力できるため、「Acallで正しく予約すれば受付票は不要」というルールに切り替えました。
もちろん、新しい運用方法はすぐに定着しません。会議室チェックインを行わなかったり、会議室の予約時に来社内容を記入しなかったりする社員が一定数いました。その場合は、会議室にチェックインしなければ予約は消えるし、Acallに来社情報を記入しない場合は従来の紙の受付票を書いてもらう、といったような「守らなければ不便になる」仕組みを総務部から該当の社員(場合によっては上長へも)発信し運用の定着を図りました。
セキュリティ要件とクラウド導入
金融機関として、クラウド導入に不安はありませんでしたか。
正直に言えば、まったくなかったわけではありません。当社では、どのシステムを導入する場合でも、まず情報システム部門による要件チェックから入ります。セキュリティ、アクセス制御、データの取り扱い方法など、一定の基準を満たしていなければ、そもそも検討の土台に乗りません。
実際、過去には要件を満たせずに導入を見送ったシステムもあります。便利そうに見えても、「それはダメです」とはっきり止められるケースは珍しくありません。
その点、Acallについては、情報システム部門との要件確認を進める中で、必要なチェック項目を問題なくクリアできました。総務としては、専門的な部分は情シスに任せつつ、「このシステムなら社内で説明できる」「安心して使える」と判断できたことが大きかったですね。
一方で、すべての機能をそのまま使っているわけではありません。例えばモバイルアプリについては、個人端末や外部ネットワークからのアクセスが発生する点を考慮し、利用を見送りました。現在は、Acall Portal や Acall Meeting を中心に、セキュリティポリシーに沿った形で運用しています。
便利さだけを優先するのではなく、リスクとバランスを取りながら使い方を選べる。その柔軟性があったからこそ、金融機関としても無理なくクラウド移行を進めることができたと感じています。

今後の展望 ― 全社・全拠点への展開
今後、Acallをどのように活用していきたいですか。
現在は一部フロア・拠点での利用ですが、今後は全フロアへの展開を検討しています。Outlookカレンダーで管理している社内会議室やブース型のワークスペースも含め、「会議室はAcallで取る」という状態を作りたいですね。
将来的には、別拠点への展開も視野に入れています。同じ人が、同じ操作性で、同じシステムを使えることが理想です。

オンプレミスからクラウドへの移行という大きな転換点において、システム導入だけでなく、紙の受付票の廃止や運用ルールの見直しを含め、総務主導でDXを推進された事例です。
Acallは今後も、会議室や来客管理の効率化にとどまらず、総務部門の意思決定と現場運用を支える基盤として進化を続けてまいります。本日は貴重なお話をありがとうございました。
