BCP対策と働きやすさを最適なオフィス面積で実現。Acall利用データを働き方とオフィス作りの指標に

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大阪事務所 経営戦略室 マネージャー / 税理士 斉藤憲介 様(写真左) 大阪事務所 役員秘書 内山三和子 様(写真右)
- Features
- Linkable Services/Tools
- Work Style
- Background
- オフィス移転/リモートワーク継続に伴いフリーアドレス制を導入
- フリーアドレス制のオフィスを有効的に使いたい
- 今後の働き方とオフィス作りの指標としてオフィス利用状況を可視化したい
「あなたの成功へのお手伝いこそ我が生涯の仕事」を理念に、税務コンサルティング事業を展開する税理士法人 FP総合研究所さま。より良い組織運営に向けて働く環境の最適化に取り組む同社に、Acall導入の背景や活用方法、環境づくりのポイントについてお話を伺いしました。
BCP対策と社員の働きやすさ向上の観点で週1回リモートワークを継続
オフィススペースを無駄にせず有効活用するためフリーアドレス制を採用
Acall導入の背景を教えてください。
2023年6月のオフィス移転と同時にスポットチェックイン(座席予約システム)と会議室チェックイン(会議室予約システム)を導入しました。
Acallの導入を検討したのは、オフィス移転時のフリーアドレス制導入がきっかけです。
弊社では、社員の働きやすさ向上とBCP対策の観点から週1回のリモートワークを継続しているため、新しいオフィスで社員全員分の席を用意すると恒常的に使わない席がでてきてしまいます。オフィススペースを無駄にせず有効活用するにはフリーアドレス制が最適ではないかと考えるようになりました。
ただ、弊社は業務の性質として内線電話をつなぐことが多いため、フリーアドレス制にすると誰がどこにいるかわからずに人探しをする機会が頻繁に発生することが課題でした。フリーアドレス制の運用を考えるうちに、オフィスの利用状況を把握する意味でも座席予約システムは絶対に必要だと感じたのです。
Acallと出会ったのは、オフィス家具を探すために見学に行ったコクヨさんのオフィスです。そこで実際に座席予約システムを見ることができたので課題を解決するイメージが湧きました。一緒に見学した社員とも「これ便利だよね」と話していましたね。
2023年6月に移転した新オフィス
災害時の経験がBCP対策を考えるきっかけに
在宅でも仕事ができる環境を整えて普段から慣れておくことが大切
リモートワーク継続は、BCP対策の観点も含まれているのですね。
はい、リモートワーク継続は社員の働きやすさだけではなく、BCP対策の観点でも有効です。コロナ禍や台風などの災害時に備えて、普段から在宅でも仕事ができる環境を整えておくことが重要だと考えています。
弊社でも、約3年前の台風直撃時は社員にノートパソコンやスマートフォンを支給していなかったので、休んでもらうしかありませんでした。在宅で仕事ができる環境が整っていないことが原因で本来できるはずの仕事ができなかったんですよね。そこから真剣にBCP対策を考えるようになりました。
全社員に対するノートパソコンやスマートフォン、在宅用の外部モニターの支給と、いざ自宅で仕事をするとなった時に手元に資料がないとできない業務もあるので、資料は全てデータ化してクラウド管理を取り入れました。リモートワーク継続は、在宅でも仕事ができる環境を整えて普段からその環境に慣れておく目的も兼ねています。
在宅環境を整えた後に台風が直撃した時があったのですが、誰も出社せずに問題なく仕事ができたので、やっぱり継続してやっていくべきだなと感じました。
オフィス内に設置された図書スペース
Acallを選んだ決め手は、フリーアドレスに必要なITツールが複数含まれた「ワンパッケージ性」と「圧倒的な使いやすさ」
Acallを選んだ決め手はどのような点でしたか?
システム選定は5社で検討しました。Acallを選んだ決め手は大きく分けて3つあります。
1つ目は、圧倒的な使いやすさです。特に、スマホアプリで座席予約ができるのは大きかったですね。他社さんのサービスだとiPhoneは対応しているもののAndroidは非対応だったり、スマホアプリがなかったりしたので、AcallさんのスマホアプリがiPhone・Android双方に対応している点も良かったです。
会議室予約システムも、会議を始める時にiPadですぐに利用開始できて使いやすかったですし、会議室の予約情報をGoogleカレンダーに連携できるのも非常に良かったです。Googleカレンダーと連携していないと、システムで会議室を予約したあとにGoogleカレンダーで予定を作らないといけないので、予定の抜け漏れやダブルブッキングが発生する懸念があり、Googleカレンダーとの連携は必須と考えていました。
スマホアプリで座席にチェックインする様子
2つ目は、座席予約システム・会議室予約システム・受付システム・リモート連携システムがワンパッケージで利用できる点です。オフィス運用とBCP対策の観点から、出社/在宅の勤務状況の可視化をしたいと考えていたので、在宅でもチェックインできるリモート連携システムがあったのも良かったです。
今後導入したいと考えている受付システムが利用できる点も選定理由のひとつでした。今は受付に設置している固定電話からの内線を私たちの部署で受けて担当者に繋いでいるのですが、過去に連絡漏れ等のミスが発生したこともあったので、来客対応を自動化して担当者に直接通知させることができるのは魅力ですね。
3つ目は、フロアマップが飛び抜けて綺麗で、サイネージ表示できる点です。さまざまなシステムを社員に使ってもらいやすいようにオフィスの動線を組んでいます。Acallさんもその1つとして、オフィスの入口に大きなサイネージで表示しているAcallのフロアマップを見て空いている席を確認するフローにしたかったので、フロアマップをサイネージ表示できる点が良かったですね。新しいオフィスがとても綺麗なので、そこに馴染むフロアマップの綺麗さも嬉しい点でした。
ファミレス席に設置されたQRコード
社員に使ってもらいやすい動線設計でスポットチェックインを円滑に運用
利用方法の工夫でチェックイン漏れもほぼゼロに
スポットチェックイン(座席予約システム)はどのように運用されていますか?
社員がオフィスに到着したら、入口に設置しているAcallのフロアマップを表示したサイネージで空いている座席を確認してもらって、席を予約して利用する運用にしました。事前予約する方もいますが、出社してから好きな席を選ぶ方が多いですね。
各座席で目につきやすい場所にQRコードを置いているのもあってチェックイン漏れもほとんどありません。座席を利用する流れとして、オフィスの入口で空いている席を確認後、利用したい席に行ってQRコードを読み込んで利用します。チェックインしていないと空いていると思って誰かが来てしまって少し気まずい思いをすることもあり、皆きちんとチェックインしてくれています。
(写真左)オフィス入口に設置されているAcallのフロアマップを表示したサイネージ。隣には交通費のICカード読み取りリーダーや名刺取り込み機器を設置し、まとめて作業ができるようになっている。(写真右)集中スペースに設置されたQRコード
フロアマップ上に表示される各社員のアイコンで内線番号を表示
管理画面の社員検索機能で内線電話をまわす時の人探しが容易に
その他にAcallの運用で工夫されていることはありますか?
私たちなりの工夫として、Acallのフロアマップ上の全社員のアイコンに内線番号を入れています。業務の特性上、お客様や税務署からの電話は携帯ではなく固定電話に来ることが多いため電話対応は欠かせないんです。
これまでは固定席で1席1台固定電話を置いていたので、各席の固定電話で受けて担当者に内線を繋いでいました。フリーアドレス制導入後は、その運用だと固定電話から内線を繋ぐ時に誰がどこに座っているのか探しに行かないといけないので、フリーアドレス制導入と同時に固定電話を減らして1つの島に2つずつ固定電話を設置しました。その代わり、NTTドコモさんが提供しているオフィスリンクというシステムを契約して、代表番号にかかってきた電話をそのまま固定電話から内線でスマートフォンにつなぐことができるようにしました。
その時にAcallのフロアマップで表示される各社員のアイコンに内線番号を入れていると、Acallの管理画面で社員の名前を検索したらすぐに内線番号がわかるのでとても便利なんです。例えば、外出している社員宛にかかってきた電話を内線でスマートフォンに繋いでも、外出中の社員は電話に出られないことも多いので、Acallの管理画面の社員検索機能を使って、オフィスにいるのか、外出中なのか、外出中だったら同じ部署の人はいるか確認しています。Acallの管理画面の社員検索機能は内線電話をまわす時の人探しでとても重宝していますね。
私たち大阪事務所に次いで東京事務所でもAcallを導入する予定ですが、大阪と東京を行き来している社員がどこにいるのか1つの画面で確認できるのも内線を繋ぐ際に役立ちそうです。
内線番号を記載したアイコン。どの部署の人がどこに座っているかわかるように色分けしている。
オフィス移転と同時の導入で社内浸透がスムーズに
社員からも「すごく便利だね」と好評です
社内浸透で苦労したことはありましたか?
Acallは直感的に操作できるので社員からの質問もほとんどなく、社内への浸透は早かったですね。既存のオフィスにAcallを導入するのではなく、オフィス移転と同時にAcallを導入したのも良かったです。新オフィスのオープンと同時に、Acallのフロアマップを表示したサイネージを設置しておいて「座席はAcallというシステムで予約するんですよ」と説明しました。
そうすると社員としても綺麗なオフィスで気持ちが上がっていますし、新しいオフィスで新しいシステムを使い始めるのは納得感があるので、受け入れられやすいのだと思います。1週間くらいで皆さん慣れていた印象ですね。Acallが使いにくいという声もなく、社員から「すごく便利だね」という声をよく聞きますね。
出社率に基づいて必要なオフィス面積を決定
最適なオフィス面積はどのように考えられましたか?
普段は社員全員分の座席は必要ないのですが、なにかあった時に全員集まれる環境も欲しかったので、普段社内打合せ等で使うファミレス席を含めると全員座れる設計にしました。
普通の座席だけで全員座れるように広いオフィスを借りる選択肢もあったのですが、週1回のリモートワークに加えて、お客様のところへ直行直帰をしているのも含めると実際には6〜7割の出社率だったんです。それであれば、オフィスも出社率に合わせて運用できるんじゃないかと考えました。
フリーアドレス制導入でコミュニケーションが取りやすく
社員からも積極的な提案があり会社として良い方向に
フリーアドレス制の効果はどのようなものでしたか?
旧オフィスは元々1フロアでしたが、人数が増えてきたタイミングで下のフロアを借りて2フロアに分かれました。弊社は大きく分けて3部署あるのですが、3部署が2フロアに分かれたことで接触する機会が少なくなり、風通しが悪くなったように感じていました。今回のオフィス移転で1フロアに戻してフリーアドレス制を導入したこと、Acallを導入したことでコミュニケーションが取りやすくなりました。弊社は完全フリーアドレスではなくグループアドレスで運用しているのですが、役員3名はどの席でも利用できるルールにしたことで社員と役員の垣根が低くなったんじゃないかなと思います。
グループアドレスにしたのはどのような理由からですか?
グループアドレスにしている理由はお客様から機密文書を預かることが多いためですね。書類は退勤時にオフィスのキャビネットか自分のロッカーにしまうルールにしています。経理関係の部署も給与計算等の機密文書を扱うので、後ろに人が通らないようにするためにエリアを絞って固定席にしています。
また、社員の要望で毎月グループアドレスごと引越ししているのですが、それも社員の気分転換になっているようです。管理部門としては、最初から完全フリーアドレスにするのはハードルがあると思っていたのですが、現場はもっとフリーにしてオフィスを変えたいと積極的な提案もあり、会社として良い方向に影響していると感じています。
個人ロッカー
内線電話や紙の書類があってもフリーアドレス制導入を成功させるポイント
フリーアドレス制を成功させるポイントはありますか?
弊社は業務の性質上どうしても紙の書類の管理が発生しますし、内線電話も欠かせないので、当初はフリーアドレス制導入のハードルが高いと感じたこともありました。フリーアドレス制を実現できているのは、以下4つのポイントがあると考えています。
① 全社員に対してノートパソコンとスマートフォンを支給
② 紙の書類はキャビネットや個人ロッカーで管理すると同時にクラウド管理を導入
③ 固定電話から携帯電話に内線で電話をつなぐことができるシステムの導入
④ オフィス運用に加えて内線電話をつなぐ時の人探しが簡単にできるAcallの導入
Acallの利用データは今後の働き方やオフィスレイアウト変更時の指標に活用
Acallの利用データはどのように活用する予定ですか?
Acallの利用データ活用は2軸で考えています。1つ目は、今後の働き方の指標にすることです。今は週1回のリモートワークと10-15時をコアタイムとしたフレックス制度を運用していますが、出社と在宅の最適な比率は部署や人によって大きく異なると考えています。Acallで取得できるオフィス座席使用率と在宅率を参考に、現場の意見を聞きながら今後の働き方を決めていく予定です。
以前、Acall導入前に出社率を調べたいと思い、出社状況の管理方法を色々と試しました。最初は各社員にGoogleスプレッドシートに入力してもらう方法をとっていたのですが、どうしても入力漏れが発生しますし、効率が悪くなりがちでした。最終的には管理部門が1日3回目視で確認していました。Acallは、常に座席の利用率が出るのがすごいですよね、よくできているなと思います。これまでのように目視とExcelで管理する必要がなくなり、本当に助かっています。
ログをとることで、オフィスの利用率だけでなく出社率や在宅率も明確になるのが良いですよね。ただ、やっぱり在宅だとチェックイン率が下がる傾向にあるので、最近AcallさんでリリースされたWifiチェックインの導入も検討しています。今の課題は在宅時のチェックイン漏れですが、PCの立ち上げと同時にチェックインされるのであれば在宅率も精度高くわかるようになるので期待しています。
2つ目は、オフィスレイアウト変更時の指標にすることです。オフィスの利用状況を把握するために週1回チェックインのログを取っているので、座席や会議室などの利用率や在宅率を参考に今後のオフィスづくりに役立てていきたいです。
(写真左)経営戦略室 マネージャー / 税理士 斉藤憲介 様(写真右)役員秘書 内山三和子 様